2015年1月26日月曜日

アートとPCA

残念ながら、カール・ロジャースのパーソン・センタード・アプローチについて、他の人にわかりやすく言葉で説明できるといいのだけど、いまのわたしにはまだ難しいです。でもラッキーなことに、何度かパーソン・センタード・アプローチ(PCA)を身体で感じることができたような気がする体験があって、その感じを大切にしていきたいと常々考えているので、自分はロジャリアンだと思うようになりました。

PCA表現アートセラピーのトレーニングを受けてた時に、シェリーから「PCAはものの考え方とかHOW TOとかじゃなくて、哲学なの…」って講義を受けた。わたしにとって、その講義はとても丁寧に説明してもらえて(素晴らしい通訳付きで!)興味深かったし、感動的だったのだけれど、きっとあんまし理解できてなかったんだなぁ。その後に体験した空間や人との関係性や自分の中の葛藤や四苦八苦した経験の中で、”あっ”って思う瞬間が、より自分にとってのPCAに近づけたような気がします。

諸富 祥彦 の本「カール・ロジャーズ入門―自分が“自分”になるということ」を読んで、もうひとつPCAを理解できたような気がします。ひとりの人間として、ロジャースも著者の諸富さんも、自分になる、自分でいることに立ち向かってるということが、まさにPCAだと実感しました。

わたしにとって、ものを作ったり、描いたりする作業も実はかなぁりPCAだって思います。画材や素材と向き合って、作品が“作品”になる、のに向かっている。その過程が自分のいま、ここ、であるし、それについての葛藤や行ったり来たり、ものと自分の関係の中で、変化したり、もどったり。どうでしょうか、他の画家さんやアーティストも、デザインの人もそういうふうに作業してるんじゃないのかなぁと思うのだけど。

それはアートセラピーの場であれ、自分の製作であれ、色々なグループでワークを提供すつときにも、感じることです。