2012年6月25日月曜日

オルフェーブルーOrfévre


金銀細工師の名前を持つ馬が勝ちました…。昨日の宝塚記念のはなしです。

土日に大阪でワークショップのついでに(どちらがついでかわからないと言われてますが…)午後、仁川の阪神競馬場に行きました。宝塚記念は、年末の有馬記念と同じグランプリ。人気投票で出走馬が決まり、今年の上半期のチャンピオンホースを決めるレースです。

競馬に絶対はない…、このセリフにどのくらいお勉強させていただいたか…(遠い目)わたしにとって競馬は人生や子育ての教訓を学ぶよい機会です。一般的に競馬に行くんだぁ〜って話すと「儲かるの?」って聞かれます。たしかに、競馬はギャンブルってイメージが強いし、その楽しみもあるのも事実です。でも、競馬って動物と人間の関係性のスポーツなのだ。わたしにとっては、すごく心理やパーソン・センタードを勉強すればするほど、競馬の深さに驚きます…。

このオルフェーブルという馬は競馬ファンにはたまらない魅力的な馬。容姿は、栗毛で鼻筋の一本筋の通ったキリリとした流星。左後ろ脚のみショートソックスをはいたように白く、そのタテガミとしっぽは金髪のような明るい栗色です。(ほれぼれ〜〜)性格は、図太いというか遊び好きでやんちゃ、時として真面目に走りません…。今年最初のレースで途中から逸走してしまったのに、戻って来てグングン追いつき二着になったレースは圧巻。強い!さすが史上7頭目のクラシック三冠馬です。

ファンは彼の強さをよく知っています。でも、今年になってなかなか勝てずにいました。オルフェーブル青年期の入口でなんだか迷ってる感じでした。(クラシックの時期は中高生くらいの感じなのだ、中高生の天然天才が青年期の入口でつまずくって、ヒトにもよくあるかも…)

そう、競馬歴ン十年のわたしにとって、色んなお馬さんとの出会いが走馬灯のようにかけめぐる…クラシックで全然走らなかったくせに、古馬になってからがぜん実力を発揮する馬、つねに先頭を切って信じられないスピードでそのまま勝ってしまう天才的な馬、強いのに性格がチキンだからレースの途中で走る気がなくなっちゃう馬、強いのに雨や風が大嫌いでぜんぜん走る気なくなっちゃう馬、ゲートが怖くてしょうがない馬、雨が大好きでどろんこ大好きで、ひずめに水かきがついていると噂されてた馬…。

オルフェーブルのお父さんも、お母さんも、お母さんのお父さんも実際に走ってるのを見たことがある馬なのだ。渋い長距離得意で長い距離をきちんと走れる、心肺機能のしっかりした血統です。そんな親世代の姿も重ねつつ、昨日のオルフェーブルは、とてもりりしく見えました。なんだか、走るのを楽しみにしてるみたい。うん、今日のオルフェは走る気まんまんじゃん。

レースは、日経賞を気持ちよく勝ったネコパンチが先行、まとまった感じで向こう正面を通過して、第四コーナーまがり、目の前の直線に馬たちがやってきます。ああ…来るな、と感じた瞬間にオルフェは抜け出してきました、そしたらフッと加速してあっというまに駆け抜けていきました。あまりのあざやかさに、なんだかホロホロと涙がこぼれました。スタンドの歓声と拍手の中で、手をたたきながら胸のつかえが取れたような爽快感とともに、涙してました。ああ、来てよかった〜。忘れられないレースがひとつ増えました。

競馬をあんましご存知ない方でも、フランスの凱旋門賞ってのは知ってるかと思います。オルフェーブルはこの秋の凱旋門に進むらしい、秋が楽しみです!

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